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AI音楽ニュース|UMGがDistroKidを提訴。争点は開示済みAIではなく「なりすまし」の主張

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AI音楽ニュース|UMGがDistroKidを提訴。争点は開示済みAIではなく「なりすまし」の主張

UMG RecordingsとCapitol系2社は2026年9月15日、デラウェア連邦地裁にDistroKid関連会社を提訴しました。請求は欺瞞的取引慣行と著作権侵害です。訴状は、開示済みのAI配信ではなく、人間作品に見せる量産と、権利が無いと知ったあとの横展開が対象だと書いています。作品あたり最大15万ドルは請求額です。判決は出ていません。法的助言ではありません。

デラウェア連邦地裁への提訴(9月15日)。判決ではない

UMG Recordings, Inc.、Capitol Records, LLC、Capitol CMG, Inc.は、2026年9月15日、米国デラウェア連邦地裁にDistroKid, LLC、Kid Distro Holdings, LLC、DK Holdco, LLCを被告とする訴状を提出しました。請求は欺瞞的取引慣行(デラウェア統一欺瞞的取引慣行法、6 Del. C. § 2531)と著作権侵害(17 U.S.C. § 101)です。1972年2月15日以前の録音については17 U.S.C. § 1401も挙げています。MBW、Variety、Los Angeles Timesが同日報じています。判決も差止も損害賠償の認定も出ていません。取材時点でDistroKidの公式コメントは出ていません。

訴状の線引き:開示済みAIではなく「なりすまし」

訴状の注は、明確にAI生成だと開示された配信が対象ではなく、DistroKidが別物になりすませて利益を得ている点が対象だ、と書いています。MBWもこの線引きを伝えています。主張では、人間のアーティスト作品を配信している、配信サービスやMusic Fights Fraud AllianceのAI量産対策に沿っている、著作権侵害に反対している、という印象を市場に与えているとします。実際にはAI量産のいわゆる「slop」を流し、侵害を知りながら他サービスへ送り続ける、というのが訴状の読みです。認定ではありません。

訴状は、権利管理ツールで権利がないと認めたあとも同じ録音を他DSPへ配信し続ける、と書いています。VarietyはSam SmithとKim Petrasの「Unholy」のradio editを例に挙げ、訴状の図と一致します。訴状は「Lofi Chill」名義が12か月で4,562曲を出したとも書いています。別紙A・Bは原告作品の例として1,000録音を挙げ、「氷山の一角」だとしています。法定損害賠償は作品あたり最大15万ドル(17 U.S.C. § 504(c))の請求です。認容額ではありません。MBWは1,000曲に上限を掛けると理論上1.5億ドル、と整理しています。

SIQA比率、40%自称、前日のIFPI

MBWは、SIQAの2026年Q1のAIチャート提出1,551曲のうちSuno由来が約90.4%、DistroKid配信が約75.8%だった、と書いています。DistroKidは新曲のおよそ40%を配信すると自称しています。CVC Capital Partnersの過半数取得は2026年7月合意、クローズは2026年第3四半期見込み、とMBWは伝えています。成立済みではありません。提訴前日の9月14日、IFPIはStreaming Integrity Initiativeを発表し、発表時点でDistroKidは未署名、CD Babyは署名済みでした。

制作者が分けるべき層

制作側で効くのは、生成ツールの可否ではなく、配信会社が誰の曲としてDSPに渡しているかです。訴状の線は、開示済みAIそのものではなく、人間作品に見せる量産と、権利が無いと知ったあとの横展開です。BGMやボーカル、ビートをYouTube・ゲーム・配信に出すなら、権利確認のないリミックスや速度変更を上げない、衝突した曲を他DSPに残さない、配信先を1社に固定しない、が当面の実務です。15万ドルは請求の上限であり、制作予算に織り込む数字ではありません。

Kominamiの位置づけ

Kominamiの素材ライセンスは変わりません。本記事は公開情報の要約であり、法的助言ではありません。DistroKid経由だからクリア、メジャーが訴えたから全AI曲が違法、のどちらも一次資料からは言えません。

Source: Music Business Worldwide